子育て中の親にとって、日々の買い物、ご飯を作ったり、お風呂に入れたり、寝かしつけたり、
もうそれだけに追われて自分の時間もほとんどないし、夫婦で話し合う時間はなかなかありませんよね。

もちろん「子育て、これをやれば絶対うまくいく!」なんて絶対法則なんかありません。
ただこれなしで、うまくいくわけないというものはいくつかあります。

心理学者バークの調査による人間関係に摩擦が生じた時の最善の解決策
カナダの心理学者バークは、こんな調査をしました。
経験豊富なマネージャーに、部下と衝突したとき「どのように解決しているか」と聞きました。
「お互いの提案の真ん中をとって、お互いに我慢する」というのがいいと答えた人は、11%しかいなかったのです。
約60%の人が「とにかく意見を交換し合う」ことが大切だと言いました。
長年の経験がある彼らによると、折衷案で互いに譲歩することは、結果的にそこまでいい展開にならなかったというのです。

そこを埋めるためには、やはり「相手の意見を尊重した話し合い」が一番だということがこの調査で見えてきます。
違う環境に育った夫婦の価値観は違っていて当然
夫婦は、育った環境が違うので価値観や考え方が当然、違います。
子どもが生まれる前も生まれた後も、子どもに関してのトピックは多いはずですが、どれだけ話し合っているでしょうか?
- 子どもの名前について
- 子どもの習い事について
- 子どもの進路について
- 育児の担当について
- 子どもになんと呼ばせるか〜お父さんお母さんかパパママかDaddy Mommyか
- 子どもにかける言葉や態度についての共通見解
- 子どもが悪いことをしたときの母の役割、父の役割
などなど。
これらの話を初めてした時、「すべての答えが一致しました!」なんて夫婦はいないと思います。

お互いに意見は違ってもいいのです。
夫婦の話し合いの時間をたっぷり持てば、信頼感と満足感が得られる
互いに意見が違うからこそ、子どもの未来を想像しながら、話し合いの時間をたっぷり持ちたいものです。
そのトピックを話せば話すほど、相手への批判ではなく、お互いの信頼感と満足感が高まります。
もし、話し合いの時間が少なければ、妻は

となり、夫も

と子どもを通して、溝が深まる危険性もあるのです。
子育ての方針を夫婦で考える時「自分が正しい!」とは思わないことが大事
実際、こういった子どもについての話をする時に必ず、夫婦喧嘩に発展するという家族も存在します。
その原因は、「子どもが幸せになるために、自分のこのやり方のほうが絶対正しい」と主張してしまうことにあります。

それは話し合いではなく、説得です。
相手が折れるか折れないかになってしまいます。その先にあるのはバトルしかありません。
まずは相手の意見や価値観に耳を傾けることです。
自分が全部正しいなんて傲慢ですよね。その態度自体が、子どもへ悪影響を与えます。
親の子どもへ示す「愛の方程式」とは?

夫婦の話し合いの量=子どものために考える時間=子どもへの愛
互いの意見を尊重する夫婦の話し合いの量に比例して、子どもは幸せとなっていきます。
やがて子ども自身が
「僕(私)のために、こんなにいろんなプランを考えてくれてたんだね」
と愛情が伝わる日がやって来るかもしれません。

だって、そこまでして話し合われてきた子どもは、すでに愛されていることが伝わっていますから。
後藤哲哉著『世界に通用する「個性」の育て方』(日本実業出版社より出版)には、色々な具体例を挙げて、さらに詳しく書いています。
興味を持った方はぜひ読んでみてください。
