私はこんなことを言われた経験があります。


と答えたものの、内心
「なんでそれを伝える必要があるのかな?伝えなくてもよくない?」
と思いました。(笑)
その「カッコよくない」と言った人より、それを伝えてくれた人の方に、不快感が残ったのです。
悪いことをした人より、悪いことを伝えた人のほうが悪い印象になる実験

オハイオ州立大学スコーロンスキー博士は、こんな実験を行いました。
被験者に、AくんがBさんに対して、
「Bさんはこんなにひどいヤツなんだよ。Bさんは犬を蹴飛ばすし・・・。」
とダメ出しの説明をしたビデオを見せました。
その後に、被験者に「どういう印象を受けましたか?」と質問したところ、大半が、Bさんのことより、Aくんに対してのほうが悪い印象を持ったのです。
つまり、悪いことをしているBさんより、悪口を言っているAさんのほうが、結果的に悪者になってしまったのです。
家の中でもネガティブなものは控えるべき理由とは?
家の中では、本音が出てくるものです。
「嫌なことがあった。疲れた。悲しかった。」などの本音はいいと思います。
でも、もし親が誰かに対して悪口を言うなら、
この実験によれば、その誰かよりも親のほうが印象を悪くさせてしまうのです。
「あの人ムカつく。あの人はダメだ。あの人嫌い」などのような悪口を言いたい気持ちを抑えることが、子どもに対するとても大事な教育となります。
聞いたことのない単語を子どもは使わない

聞いたことがなければ、話せないと思います。
つまり、家の中でよく聞く単語を子どもは使用します。
もし親が「バカ」と頻繁に言うなら、必ず子どもも家の中外を問わず、「バカ」と言います。
「バカ」という言葉を聞いたことがなければ、どんな時に使えばいいかわからないのです。
怒られたことのない家の子どもは怒れない
こんな話を聞いたことがあります。
ある家庭の中で、その両親は1度も子どもに怒ったことがなかったそうです。
子どもも怒りの感情をあまりわからずに育ちました。
やがて学校に行った時に、クラスメートが怒ったり、ケンカしているのを目の当たりにして、戸惑ったそうです。

であるならば、悪い言葉やネガティブな感情を家の中でも出さないことが、子どもに「そんな汚い言葉遣いをするな」「そんな悪態をつくな」というより、効果的なのです。
家の中で汚い言葉を使わない方が良い理由 まとめ
教育・子育てというのは、論理や字面ではないのです。

良い手本をコピーさせることが「真似ぶ」→「学ぶ」ですよね。
「そういえば、うちの親は大変でも、誰かに対する悪口・陰口言ってないなあ~」と思う子どもは、
きっと人を貶めようとするマイナスのエネルギーより、人を建て上げるプラスのエネルギーに多くを使うことができるようになります。
いつも両親が仕事や人間関係が大変そうでも、いつも感謝の言葉を使い、ねぎらいの言葉を掛け合うなら、
子どももそれを見て、「大変でも、ありがとうと言ってみよう」という思考回路が構築されるのです。